走るキッカケ
私が走りはじめたのは、2012年。
ひょんなことがキッカケだった。
それまで関西では、『走る』競技を生で観るという文化が薄かったのですが、巷のランニングブームの影響もあって、関西にも大阪マラソンや神戸マラソンといった大会が開催されるようになった頃です。
職場の先輩が神戸マラソンに出走するというので、職場のみんなで応援へ。
ちょうど、私は体力の低下を感じ、職場の仲間とジムのトレッドミルでほんの少し走り始めていたころでした。
ジムだと景色も変わらないし、そろそろカッコいいウエアでも買って外を走ってみたいね、なんて話していたころだったので、フルマラソンを走るような人なんて、雲の上の存在だと思っていたのです。
実際に、応援に行ってみると、走ってる人は、老若男女みんなイキイキといしている。
走るという行為そのものの、前向きなエネルギーをまとった人たちが素敵に見えた。
そして、応援している間じゅう、気づいたら自分だけずっと声を張り上げていた。
あ、私、応援することが好きだったんだ。
同じ場所でしばらく応援していると、後半になるにつれ、段々と年配の方も多くなってくる。
80代とおぼしき、お年寄りも走っている。
前を向いて走っている。つらそうだけど、輝いている。
応援しにきているのに、なんだか逆に、私のほうが元気や勇気をもらっていることに気づいた。
孫くらいの年齢の私なんかより、よっぽどがんばっている。
誰かのために走っているわけではないにしても、走ることで誰かに感動を与えたりできるとは思ってもみなかった。
とにかく私もフルマラソンを走ってみたい。
一度決めたら、行動するのはとても速い、私。
ここから私のランニングライフは始まった。