ルーティン

 

 

 

 

みんなより少しだけ早く出勤して、

小走り気味に朝刊を取りに行く。

 

エレベーターに乗る少しの間に、各紙の見出しをチェック。

ポットにお湯を沸かしているあいだに、執務室の窓を開け、ゴミを捨てて、

机を拭いたら、決められた順に朝刊をいつもの場所に並べて置く。

 

本当はギリギリだったのに、さもとっくの昔に出勤していたかのように

お姿が見えたらさっと立ち上がり、おはようございますと元気にご挨拶。

元気じゃなくても、元気に。

 

お茶をお出しする短い時間に、声色と顔色から、本日のご機嫌チェック。

ああ、昨夜の会合は御前様だったのかな。とか。

月曜日なら、週末にリフレッシュできたようなお顔だと心の底からほっとする。

 

朝一番からいろんなご指示が飛んでくる日もあれば、

私がその日の最初の打ち合わせや会議までにいろいろとお願いをしなければいけない日もあって

2人の間に漂うのは、せめぎ合う空気感。

 

毎日朝から臨戦モード。朝こそ、臨戦モード。

 

こんな朝のルーティンも懐かしい。

 

影の司令塔になんて全然なれないし、吹き出してしまいそうな失敗談もたくさん。

やりがいはあったけれど、心の底ではどこか好きになれなかった秘書のお仕事。

スキマでしかないけど、よく考えてみれば、だからこそ小さな追及をたくさんできた。

 

いまはおだやかに流れる朝の時間。

 

だれかのためではなく、自分のために使える貴重な時間。

ちょっとピリッとするような、朝のルーティンが少し恋しい。

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