ゆるゆる
移住生活、初日。
市役所からの牧歌的な眺めに愕然としたことが忘れられません。
こんな暮らしがあったなんて。
もちろん頭ではわかっているのですが、実際に経験してみるのとはまた違います。
私は前日まで神戸の中心部で働いていたので、見える景色が違いすぎて、しばらくは現実がうまく受け入れられませんでした。
流れる空気は3倍くらいゆっくりに感じ、のんびりしてるな~っていつも思っていましたし、今も思っています。
スローライフって文字だけだと思っていたけれど、実際にそうなんだというのには驚きです。
あるとき、神戸の知人から「Chisaさんは移住してから、なんかシャキッと感がなくなったよね。」と言われました。
自覚があったのですが、どこか少しショック。
このままじゃダメだという想いと、まぁいいじゃないかという想いと。
しかし、移住して1年が経ち、もはや都会の人の歩く速さについていける自信がありません。
ついていかなくてもいいのだけれど。
この考え方ができるようになったことが、自分のなかでは進歩なのです。
逆に実感しているのは、都会の人たちがいかに高いエネルギーを出しているか、ということ。
都会では常にいろんなものが競い合っていますし、だからこそ新しいものが次々に生まれているわけです。
私は感受性が強いのか思いっきり全身でエネルギーを受け止めてしまうので、都会に長くいすぎると疲弊してしまいます。
同じような方は多いはず。
今のようなユビキタス社会では、働くのに有利な場所は都会、という考え方も崩れつつあります。
都会での生き方しか見えなくなっている人には、移住という選択肢も知っておいてもらいたいです。
いつでも都会に戻る、という選択肢もあるのですから。